村田 嘉利, 吉田 和広 (岩手県立大学/ソフトウェア情報学部), 三浦 奈都子, 遠藤 良仁 (岩手県立大学/看護学部)
看護系の大学や学部では,呼吸に関する聴診の演習が必須となっているところが多い.これまでの演習ではマネキンタイプのシミュレータが広く使われているが,機能により価格に違いはあるものの全般的に高価であり,履修学生数に対して十分な数量を揃えるのは難しい.また,聴診器が適切な位置に,決められた順序で,所定の時間患者に当てられたか,既存のシミュレータは認識できない.さらに,患者への接遇では,マネキンの横に講師等がいて受け答えすることから,不自然さは拭えない.本論文では,学生自身が患者の役を務め,マイクロソフトのKINECTを利用して聴診器の追跡位置とKINECT標準搭載のスケルトン抽出機能で得た両肩と両腰の位置座標から聴診器が当てられた位置,順序そして当てられている時間を認識可能とする聴診演習システムを提案する.本システムは,マイクロソフトのクラウドサービスAzureが提供するProject Oxfordの機能等を用いて,患者への接遇についても演習可能とする.
keywords: 聴診, 演習, 看護, Azure, KINECT
DICOMO2016, 2C-2, 2016/7/5